大工さんに恋していいですか?おまけ追加中

手を洗ってきたオレは、早速用意してくれたご飯を食べる。

元々料理上手だった羽菜だが、日に日に料理の腕が上がっている事に驚く。

手の込んでいる料理ばかりなので、無理をしていないかと、

心配になる事もあるのだが・・・。


「…羽菜」

「…なんですか?あ、お口に合いませんでしたか?」

「いや、違うよ、凄く美味しい」

そう言って微笑むと、羽菜も嬉しそうに微笑んだ。


「羽菜だって仕事をしてるんだから、無理しなくていいんだぞ?」

「…無理、ですか?」

オレの言葉にキョトンとする羽菜。


「こうやって手の込んだ料理は、何かと時間がかかるだろう?

たまには冷凍物でも、買ってきたお惣菜でも、全然かまわないし、

それも面倒だったら、一緒に外に食べに行けばいいんだからな」

オレの言葉に、羽菜は目を見開く。


「料理は好きでやってるだけですよ。無理なんてしてません。

こうやって博さんが美味しそうにご飯を食べてくれるのが、

何より幸せなんです。私の作ったもので、博さんが喜んでくれるなら。

それに、料理はさほど時間かかってないものばかりなんですよ。

お休みの日は、それなりに時間もあるからゆっくり作りますけど、

普段は、見た目重視で、実は凄く簡単な物ばかりなんです。

私の趣味だと思って、博さんは気にしないでください。それとも・・・

私の料理は嫌いですか?」