「どーもー」

「お前!!どの面下げてここ来てんだよ!」


 颯爽と現れた男に、敵対意識剥き出しでつっかかった男は叫んだ。


「知らないよ。…見れば分かるでしょ?」

「てめっ!」

「落ち着け!お前がそんなにカッカしたって、アイツはもう戻って来ねぇんだ!」

「そーそ。カルシウム、足んなくなるよ~ん。なーんつって」


 カラカラ笑った男にいら立ちが募ったのは、最初につっかかった男だけじゃない。


「くっそ…!」


 権力があるのだから、逆らえないのは皆同じである。


「あっはは!…いいね、堪んない、そのかーお!」


 何をしに来たのか、男はサッと踵を返してどこかへと消えて行った。