「もっと……もっと…歪んでもいいんだよ…?苦しんでも、いいんだよ?」

「がぁっっ!!ぐぅうあっぁああああ!!」


 少し尋翔が痙攣を起こした。


「ありゃりゃ?やり過ぎたか、な?…ひ弱だなぁ…でも……」

「っふー…ふー…」


 ナイフが首から離れた事に安堵し、呼吸を整える尋翔。


「止めないよ?」

「ぁああああっっぅあああぅぅうう!!」


 今度はカッターだ。


「あーあ。首はもう真っ赤っかだよ。…じゃぁ、」


 影は尋翔のシャツを捲り上げた。


「今度はこの白い体躯に、赤線を引っこーかっなー」

「ひっ…!!?!」


 楽しそうに嗤う影。


「ふふっ……。あははっ…あはははははははははははははははははははっ!!」

「うああああああああああぁあああああああっぁああああああ!!!!」


 飛んだ。

 何が。

 尋翔の意識が。


「はははっ…て、あれ?…意識、飛んじゃった?」


 尋翔の白い体からは、赤い液体が滴り落ちる。


「まぁ、いいか」


 影はその場を後にした。

 と思えば。