年下のあいつ~意地悪は恋のはじまり~


「はい、早く動く!」

もう一度りっちゃんの声がかかると、みんな渋々動き出した。

「ねぇ、七海?マネージャーも並ぶのかな?」

マネージャーも入るのか分からなくて、隣にいた七海こと向井七海【ムカイナナミ】に声をかける

七海は私と同じ2年でバタフライの選手。
身長は150㎝ぐらいで小柄でふわふわした髪=かわいいんだけど、とっても速い

「んー?多分並ぶとおもうよー?」

そう答えてくれたら並び始める。
でもなかなか進まない

「天野ー、俺何位かしんね??」
「俺もー」
「俺はきっと1位だったはず!笑笑」
「ないわー」

「しらんわ!」

という感じだ。

やっと並び終わったのは10分後、、、。
私はちなみに一番後ろだった、結局。
前回の私の順位は、学年3位
康介とは逆だな!笑笑

「並んだ~??じゃあペア発表するよー!3年は3年の一番いい人と悪い人が組んで!
 あとはなんとなくどうすればいいかわかるでしょー??」

といいながら身ぶり手振りつきで説明してくれるりっちゃん

てことは私は2年の一番悪い人とかー、えっーと、、、七海!?
あらららら。
七海って頭わるかったっけ??

「で、2年と1年は2年の一番いい人と1年の一番悪い人、2年の一番悪いと1年の一番いい人とが組んでもらうからー♪はい、うごくー♪」

周りが一人また一人と動き出す、私のペアは誰。かな??
ん?んん?
待ってよ、1年の一番悪い人って、、、

「ついてねー、あんたとペアかよ、、、。」

後ろからため息まじりの声が聞こえる
あぁ、うん、やっぱり、、

「それはこっちよセリフよ、、康介、、。」

思わず頭が痛くなる、やっぱり1年の一番悪い人って康介だよね、、。
なんてたって学年ワースト3位だもん!

「なんでお前みたいなバカと組まなきゃ、、」
「だまれ!学年ワースト3位のあんたに言われたくない!」

「どーせ俺と対してかわんねーだろ!」

「そんなわけないでしょ!?水泳部の2年の中では一番上の順位なんだから!」

「ふん、たかが知れてるだろ!」

「あんたよりかは、上よ!」

「じゃあ何位なんだよ!?」

「3位よ!!」

「1位じゃねーのかよ!」

「あんたには言われたくないわ!」

「はい、ストップ!」

このままだとらちが明かないと感じたのか、りっちゃんが止めに入ってくる

「りっちゃーん!どーして私、康介となんですかー??」

思わず泣きそうになりながら、懸命にりっちゃんに訴えかける。
だってこのままじゃ私、自分の勉強まともにできない、、。

「んー、どーしてっていわれても、、ねぇ。もう、ペアは決まっちゃったんだし?」

私がよほど困った顔をしていたのか、さすがのりっちゃんも少し申しわけなさそうに答える。

でも、でも、でも、だって、康介とペアだったらまともに勉強出来る気がしない!
どうせいつものように喧嘩になって、どうせいつものように失礼なこと言われて、どうせいつものように私の言うこと聞かなくて、そして、私の順位も下がって康介は全部赤点をとるんだー

「おい、てめー」

「、、、なによ?」

「さっきから全部てめーが思ってること口に出してんぞ」

「え?」

ん?ちょっとまっていまこいつなんていった??

「さっきから黙って聞いてりゃ好き放題、、、!!!誰がどうせ赤点だ!」

うわぁー、どうしよー心の中で思ってたこと駄々漏れだったー

「ふざけんな!!!俺が本気になったらなぁ、、、「はーいストップ!!」

横から急に声をかけられて振り向くと、まるで、イタズラが成功した後の子供のような顔をした、りっちゃんが立っていた。

「先生ねぇ、いーこと思いついちゃった!」

「な、なんですか??」

嫌な予感しかしない、、!
それは康介も同じなようで顔が明らかに引きつっている

「あのね、康介がもし次のテストで50番内に入ったら、葵が何でも一つ言うことを聞く、逆に入らなかったら康介が言うことを一つ聞く、でどう?
それなら、康介もしっかりすると思うし、葵にもメリットはあるでしょ?」