………何てこと思い出してたら、
「薫!お好み焼き食べないの?」
っていう声が聞こえて…
一気に現実に引き戻された。
俺の目の前にはいい匂いのするお好み焼きが焼かれてて、美味そうに頬張る浩輔と光希、心配そうに覗き込む啓太の顔があった。
「……ああ、できた?美味そ〜!」
あの、たった1曲を演奏するために何度もNGを出したあの番組から俺たちは顔を覚えてもらい、曲を覚えてもらい…
今年で3年になる。
たった2分、たった1曲で、俺たちを取り囲む環境が変わった。
新曲を出せば音楽番組に呼ばれ、ランキングも上位に食い込むようになり、小さなライブハウスでやっていたライブが、ツアーを組んで、アリーナでできるようになった。
あっという間の3年間。
事務所の方針と俺らのやりたいことの間で何度も揉めた。
休むことなく走り続けた3年間だったけど、俺らはガキの頃から何も変わってない。
相変わらず一緒にバカやって、こうやって飯食って、同じ時間を過ごす。
それがどんなに恵まれたことで、幸せなことか。
当たり前だと思っていたけど、そうじゃないんだって感じたことがあったけど、それはまた別の話……
とりあえず、できたお好み焼きを食わなきゃ、全部こいつらの腹に入っていっちまう。
「……お前ら!俺の分、残しとけよな!」
なんて俺が言えば、
「うまく書けないからって、ボーッとしてんじゃねぇよ」
と啓太が答え、
「薫の分は俺が食べる~!」
と少し甘えたような浩輔の声が重なる。
「えー!!浩輔は食べ過ぎなんだよ!薫の分は俺がもらう!」
なんて光希の諌める声が上がる。
これが俺らの日常。
ガキの頃から繰り返してきた。
多分、ギター弾いてる時と同じくらい、こいつらとワーワーやってるのが、俺が俺らしくいられる時間なのかもしれない。
「薫!お好み焼き食べないの?」
っていう声が聞こえて…
一気に現実に引き戻された。
俺の目の前にはいい匂いのするお好み焼きが焼かれてて、美味そうに頬張る浩輔と光希、心配そうに覗き込む啓太の顔があった。
「……ああ、できた?美味そ〜!」
あの、たった1曲を演奏するために何度もNGを出したあの番組から俺たちは顔を覚えてもらい、曲を覚えてもらい…
今年で3年になる。
たった2分、たった1曲で、俺たちを取り囲む環境が変わった。
新曲を出せば音楽番組に呼ばれ、ランキングも上位に食い込むようになり、小さなライブハウスでやっていたライブが、ツアーを組んで、アリーナでできるようになった。
あっという間の3年間。
事務所の方針と俺らのやりたいことの間で何度も揉めた。
休むことなく走り続けた3年間だったけど、俺らはガキの頃から何も変わってない。
相変わらず一緒にバカやって、こうやって飯食って、同じ時間を過ごす。
それがどんなに恵まれたことで、幸せなことか。
当たり前だと思っていたけど、そうじゃないんだって感じたことがあったけど、それはまた別の話……
とりあえず、できたお好み焼きを食わなきゃ、全部こいつらの腹に入っていっちまう。
「……お前ら!俺の分、残しとけよな!」
なんて俺が言えば、
「うまく書けないからって、ボーッとしてんじゃねぇよ」
と啓太が答え、
「薫の分は俺が食べる~!」
と少し甘えたような浩輔の声が重なる。
「えー!!浩輔は食べ過ぎなんだよ!薫の分は俺がもらう!」
なんて光希の諌める声が上がる。
これが俺らの日常。
ガキの頃から繰り返してきた。
多分、ギター弾いてる時と同じくらい、こいつらとワーワーやってるのが、俺が俺らしくいられる時間なのかもしれない。

