それは、ウィルとゲーリーも同意見だった。しかし我慢は身体に悪いので、心の中で愚痴っていく。
そして散々愚痴った後、満面の笑みを浮かべシュナイダーに目的の場所がわかったので、連れて行くと言った。
「有難うございます」
ニコニコと笑うシュナイダーの姿に、ウィルとゲーリーは一抹の不安を覚える。だが、仕事なので行かないわけにもいかない。ウィルはシュナイダーに気付かれないように溜息を付くと、行くということを告げた。
「気を付けて」
「今日は、優しいです」
「まあ……ね」
普段の彼女であったら冷たい言葉を言うのだが、今回の仕事は特別なのかいつもと違う言葉を投げ掛ける。
正直、心配で仕方がなかった。エリアは何だかんだで口煩く言うが、ギルドに所属するトレジャーハンター達を大切にしている。彼女が口煩く言うのも、このあたりが関係していた。
「何かあったら、連絡しなさい」
「わかりました」
「いってきます」
そう言い残すと、ウィルとゲーリーはシュナイダーを連れ目的の遺跡へ急いだ。予想では、簡単に終了する仕事と思っていた。だが、その考えが甘いと後々気付く。そして、トラブルに至る。
◇◆◇◆◇◆
「徒歩?」
「勿論、徒歩です」
「乗り物は?」
ギルドの外に出た瞬間、シュナイダーがポツリと呟く。彼曰く、専用の乗り物で行くと考えていたらしい。
「空中を飛ぶ生き物に乗るという方法がありますが、個人で所有している人は結構少ないです」
それに対し、ウィルは乗り物を用意できない理由を話していく。彼の説明に納得していくシュナイダーであったが、それを見事に邪魔してくれたのがゲーリーの言葉。彼はウィルの相棒であるディオンのことを言い、シュナイダーをディオンの背に乗せればいいと提案したのだ。


