ユーダリル


 そして仲が良いことをアピールするかのように、互いに笑みをこぼしていた。


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 半強制的に開かれた、最悪とも取れるお茶会。しかしこのお茶会が、普通に終わるわけがなかった。いかんせん、席に座っている人物が悪すぎた。不敵とも取れる笑みを浮かべている両親に、不機嫌なアルン。対立関係を見ているような構図に、メイド達は生きた心地がしない。

 それはセシリアも同じであったが、感情を表情に出さない。ただ冷静な面持ちで、アルンの後ろに控えている。

「で、アルンちゃんの秘書は?」

 唐突な質問に、アルンは紅茶を噴出しそうになる。いきなり、このような質問が投げかけられるとは。まさに、不意打ちそのもの。アルンは胸元を叩きながら、睨みつけてしまう。

「以前に紹介しました。もう、忘れたのですか」

「あら、そうだったかしら」

「……後ろにいる女性です」

 その言葉に、両親の顔が明るくなる。そして暫くセシリアの顔を眺めていると、満面の笑みを浮かべた。どうやらセシリアのことが気に入ったのだろう、声音が急に変わっていった。

「名前は?」

「セシリアと申します」

「そう。アルンちゃんはこのような性格だけど、根は良い子よ。だから、見捨てないでね。可哀想だから」

「は、はい」

 どのようなことがあっても、冷静な態度を貫く。それがセシリアの性格であるが、流石に相手が悪すぎた。今まで出会ってきた人物の中で、これほど扱いにくい相手はいないだろう。

「二人は、結婚するの?」

「何故、そのような。ウィルと同じことを――」

「結婚するの? ウィルちゃん」

「しません!」

 ウィルのことが絡むと、反応が速かった。テーブルを力強く叩くと、必死に食い下がる。その反応に、両親は大笑い。その笑いに釣られたのか、セシリアやメイド達もクスクスと笑い出す。

「そんなに、ムキになるな」