これが、あたしの彼氏です。【完】



それからの二日後。
土日を挟んだという事もあって、あたしはグルグルと色んな事を考えた。

正直、今矢沢君とは顔を合わせたくなくて、自分が思ってる事が本当の事なのかどうかも分からないのに、あたしは自分だけが色んな事を考え過ぎて惨めになっている。

矢沢君に聞きたい事はいっぱいある。でも、怖くて聞けないのが本音だ。

「……行ってきまーす」

「はい、行ってらっしゃい」

今日もいつもの時間に家を出て、学校へと向かった。


「心ー、おはよー!」

「ああ、うん。……おはよ」

その後、学校へ到着すると朝練の手伝いを終えたらしい由希が、ハイテンションでそう声を掛けて来た。あたしはそんな由希に、小さく笑顔を返す。

「あれ?どうしたの?元気ないじゃない」

「え、ああうん。まあね」

「ふーん。矢沢君と何かあったの?」

「えっ!?……な、ないよ。ないない。いつも矢沢君を話題に出さないでよ…」

「ははは。ごめんごめん」

由希は笑ってそう言うといきなり「ま、あんまり気にするなー」と肩をバシバシ叩いて来た。