―――その次の日。
あたしは胸をモヤモヤとさせながらもトボトボとした歩調で学校へと向かった。
まさかあんな事になるだなんて思ってもいなかったから、ほんの少しだけ気分が落ち込んでしまう。
「……はあ」
昨日矢沢君が機嫌を悪くして帰って行った後ももちろん連絡なんてひとつもなくて、かと言ってあたしからメールをするのも何だか可笑しいと思ったから、昨日の事はそのまま放置状態だ。
「…………」
昨日の事を考えると当然のように胸が痛む。そんな胸の痛みをグッと必死に抑え込んでいると、
「あ、心ちゃんはっけーん!」
「え……?」
不意に、そんな大きな声があたしの耳に入った。
「あ、蒼稀君」
「おはよー」
「おはよう」
満面スマイルでいきなり現れた蒼稀君にそう言われ、あたしも同じように挨拶を交わした。

