これが、あたしの彼氏です。【完】



「で、話って何だよ」

「……あ、うん」

その後、山本駅から降りるとあたし達は近くの公園に足を運んで、そこのベンチにストンと腰を下ろした。


「…早く言え」

「……うん」

どうしよう。いざ聞こうとなると物凄く緊張してしまう。
手に滲む汗が止まらないし、心臓もハイスピードでドクドクと言っていて声だってかすかに震えている。


「……おい、言わねぇなら帰るぞ」

「あ、言う!ちゃんと言うから…!」

「……ああ、じゃあさっさと言え」

「………うん」


あたしは一度息をゴクンと呑み込んで、視線をそっと矢沢君の方に向けた。そしてそこで恐る恐る口を開く。

「……矢沢君」

「何だよ」



「……あ、あの、………あ、絢さんって、誰なの……?」

「…………」


あたしが直球過ぎる言葉でそう問い掛けると、矢沢君は目を大きく見開いてピクリと少し体を震わせた。