半分殴るようにして目覚まし時計を止め、蕾は現実世界へ。 夢の内容はあまり覚えていないが、まあ昨日読みすぎた携帯小説の影響だろう。 わたしの名前を呼んだのは誰だったんだろ… そんなことを考えながら、蕾は起き上がる。 「誕生日おめでとう」 微笑みながらお母さんが言ってくる。 そうだった。 夢の中の声なんてどうでもいいや。 今日は私の誕生日なんだから。 外は晴れているようだ。