どれ位寝てたんだろう。
ふわっと暖かい物が体にかかった気がして目が覚めた。
時計を見ると22時を回っていた。
するとリビングのドアが開き、
「起きたか?」
部屋着に着替えた拓が入ってきた。
「う、うん。ごめんなさいっおかえり」
久しぶりにちゃんと2人っきりになったから緊張してしまう。
「あのさ、き「あ!今日は早いね?残業は?」
拓の言葉を遮って話題を振った。
だって、今拓の言葉を聞いたらダメな気がするから。
今日の拓はどこか優しい。
優しいから、怖い。
もう終わってしまうんじゃないかって。
「あぁ、早めに終わったんだよ。でも、俺言ったよな?今日は夕飯いらないって。」
「そうだったねっ。…ごめんなさい。」
なんだろ。なんか、泣きそう。
「お前昨日から変だぞ?」

