「は、はぁ。」
ようやく出た言葉がこれ。
そんな私を知ってか知らずか久美子はウキウキ…
「ねぇ舞?やってみよう?拓も舞がいるありがたみわからせてやろう!」
そーだよね…
たまには、いいよね…?
「…うん!」
「そーこなくっちゃ!じゃあまず、舞は拓の為にどんな事をしてきたの?」
「うー…んと、ネクタイを付けたり、朝夜玄関を出入りするときお迎えするし、お弁当は毎日朝から作るでしょ?あと、夕飯の時今日の仕事の話も聞く…あとはー…」
「ま、舞?もう、いいよ。」
「あ、そう?普通でしょう?」
「それを普通だと思って5年以上過ごしてきた舞が凄いよ…。
こんな人拓にはもったいない!私が嫁に欲しい!!」
そう言って久美子は抱きついてきた。
変わらないなぁ。
そんな久美子に嬉しくて、思わず頬が緩んだ。
「よし!じゃあ、デザート食べながら作戦たてよ!」
「うん!」
私は呼び出しボタンを押した。

