青い猫の鈴






突然スーと音をたてて開かれた襖からは若い黒髪の男性。


彼も今では珍しい袴姿だった。


それとも、ここは道場なのかな?


「俺の顔に何かついているか?」

「い、いえ!
・・・あ、の・・・此処はいったいどこですか?」

「此処は屯所だ。」


屯所って・・・あまり聞きなれない場所だ。

一度映⚫村に行った時にあった建物でその言葉自体は知っているけれど、

それはどう言った建物なんだろう?

旅館か、何かではないよね・・・


この人袴だし・・・

普通に家か何かなのかな?

まぁ、いいや。

何でも。

助けてくれたのには変わりないんだし。


「あの、助けて頂きありがとうございました。
私はもう帰りますね」


立ち上がって出て行こうとする私は彼の手で行くてを阻まれた。