青い猫の鈴




リンside




冷たいのに、暖かい。


矛盾している世界をこじ開けるかのように目が開いた。

光が入ってくるわけもなく、何もない。



身体を起こすと濡れたままの制服姿の私はやはり寒さが襲ってきた。


かけられていた布団を引っ張りくるまる。


ザーザーと聞こえる音は先ほどより強さを増していた。



「此処は・・・何処なの?」


見た事のない古風な家のようだ。

部屋は今時珍しい畳で、お婆ちゃんの家で見た事のあるようなタンスが置いてある。


何よりここには電気らしい物もテレビもなかった。