「…いいか?別に俺は相談にのった覚えはない」


そうハッキリと言い切る進藤。それに「でもこの間だって…」と反論しようとすると、その言葉は進藤の言葉によって押し留められる。


「この間も今日もおまえが勝手に話してスッキリしただけだろ。一方的なそれを相談にのったとは言わない」

「!」


一方的、だと…?


………た、確かに……


…悲しい事に、思い出してみる限り、確かにあたしのそれは一方的という言葉に間違い無いと、そう言い切れてしまう自分がいた。確かにあたししか喋ってない。しかも今回なんて状況説明する前に始まってしまっていた訳だ。


「じゃ、じゃあもうオススメはしない、やめるよ」

「当たり前な」

「でもあたしはいつもスッキリしてるよ、進藤にそうだ…話してさ。今日もだよ」

「そりゃあ、あんだけ喚き散らせばスッキリするだろうね。教室に人が居て良かったな」

「うん。進藤が居て良かったよ」


ほんと、色々話すとスッキリするもんだなぁ…なんて思いながらそう口にすると、進藤はピタリと一瞬動きを止めた。…ような、気がした。表情は何も変わらなかったから、ほんの一瞬のそれはただの見間違いだったかもしれない。

でもま、本当にスッキリした。今日このまま帰ったらあたし、どうなってたか分かんない…ってあれ?なんか前もこんな事あったな。デジャヴ?