優しくないっ、優しさを感じない!



もうそれは本当にまくしたてるように、最後の方は考えよりも感情を優先して言葉を発したような、そんな様子で進藤はあたしに気持ちを話してくれた。

それはもちろん思いもしない、知りもしなかった進藤の本音。

そんな想いが進藤の中に潜んでいたなんて知らなかった。だって進藤はいつも自分に自信がある…というか、自分の信念みたいな、ルールみたいなのを持ってて、それに則ってる自分は間違ってないみたいな、そんな感じで、だから冷静に他人も自分も捉えてるみたいな、そういう人間で…、


「あのさ、何考えてるか分かんないけど…俺も驚いてるんだよ」


進藤の声かけに、あたしはハッと目の前の進藤に意識が戻される。


「お、驚いてる?」

「そう。だって初めてなんだ、こんな自分ーーおまえの事しかもう、頭に無いんだよ」



そう言って、進藤は気まずそうにあたしからそっと顔を逸らした。

少し俯き加減のその姿は、さっきまでの想いを口にした清々しさとは違う。全てを包み隠さず話した気恥ずかしさ、そんなものが今進藤を包み込んでるようにあたしには見えた。

進藤の行動、進藤の表情、進藤の言葉、進藤のーー纏う全部が、あたしに訴えかける。


これは真実なのだと。


これが本当の、進藤なのだと。



…そっか。そうなのか。


じゃあ良いんだよね?あたしは信じて。



「……あたしね、進藤の事が好きなんだ」