…混乱している。あたしは完全に混乱していて頭の中が大騒ぎになってるって、確実に言える。…でも、それなのに、
ーー違うよね、そうじゃないよね。
あたしの中で、知らないあたしがそう告げる。
ーーコースケじゃないよね。コースケは好きだけど、コースケは違うよね。
…コースケは、違う？
あぁ、分かった。
「あの、ほら。だってコースケはレナちゃんの事が好きだし、そんなのはなんか違うっていうか、コースケらしくないっていうか、コースケがあたしの事そう思ってないのは分かってるっていうか…」
…あれ、分かったって、思ったはずなのに…あれ？結局あたし、何言ってんだろう。
「やっぱ違うじゃん？信じられないとまでは言わないけど、やっぱりそれって違うんじゃないかなって…」
違うよ、そうじゃない。そうじゃないんだよ。だってあたしはその時は一歩踏み出すって、機会があったらって思ってたはずなのに、それなのに…
「あ、あたしじゃ、コースケに悪いしね。コースケに迷惑だから、だからその…」
何、断ろうとしてんだろ。何無かった事にしようとしてんだろ。これじゃあ、こんなの、なんで？あたし、
あたし、コースケの事が好きだったんじゃないの？
ーーほら、違うでしょ
