レナちゃんの行動を見て気がついた…というか、思い直された、というか。分かったのだ。あたしは分かった、あたしの取るべき行動が。
そうだ、これはレナちゃんがする事じゃない、あたしがするべき事なんだ。
もう決まってる事な訳だし、そんなのにクヨクヨしてたって仕方ない。
それにそんなの、あたしらしくない!
「行ってくる!」と、今度はあたしが席を立って、廊下の方へと足を進めた。特攻するのは、今度はあたしの番だった。
ーーでも…怖い。正直怖くて仕方ない。
またあの表情で見られたらどうしよう、おまえなんて嫌いだって、顔も見たくないって言われたら、それとも声をかけた段階で返事すらして貰えなかったとしたら…
なんて、そんな最悪な想定ばかりがどんどん生まれてくる。怖い気持ちが湧き上がって、込み上げてきて仕方ない。でも…だけど、それでも、
レナちゃんにあそこまでさせておいて、あたしがここで逃げる訳にはいかない!
そんな想いに支えられながら、あたしは奴の元へと足を進めた。
そしてーー廊下を出てすぐ、そこに進藤は居た。進藤と…コースケと、それと二人のクラスメイト数人。
「進藤!」



