なんて話しながらあたし達はトイレまで移動すると、鏡の前で寝癖直しに精を出した。寝癖の部分を濡らしてクシでとかしてみて…何度も繰り返してみてはいるものの、何故か全然効果が出ない。なんで?なんて頑固な寝癖だ。
「あーもうっ、なんでこんな日に限って
!今日じゃなくてもいいじゃん!」
私の髪の毛が肩につくかつかないかという微妙な長さな事もあって、それはそれは面倒臭い。結んじゃうのも微妙な長さだし…髪を伸ばそうと決めたあたし的にはもうここは我慢のし時、耐えるしか無いそんな辛い期間ではある…けどさ、
「でももう、我慢出来ないかもしれない!」
「もう切ってやるー!」と、何かが弾けたあたしはわーわー喚き出す。するとそんなあたしにレナちゃんは、「そんなぁ…折角伸びて来て可愛いのに」と呟いて、ちょっとやらせてと、寝癖退治の場に打って出た。
「でもね?もうこれ、すっごいんだよ。あたしの髪が太くて強いせいなのもあるんだけどさー」
「うーん。でもきっとなんとかなると思うんだよね…」
そう言うとレナちゃんは、あたしの髪を更に水でしっかり湿らせてからクシで綺麗に整えると、黒いヘアピンを取り出して寝癖の部分を抑えるようにとめた。他の人から見た感じではなんでそこにヘアピン?っていう不思議な位置である。



