色を取り戻した由佳の世界。 それはとても暖かくて、優しくて、幸せなものだった。 いつまでもこの世界で生きていたいと由佳は思った。 ずっとこのまま、幸せが続いて欲しいと、心からそう願った。 見えぬところに隠された真実はとても残酷で、そして時に儚いことを知ることもなく――…。 (つづく)