『どうする?』 華代が口の動きだけで会話をする。 『行こう。』 和也のその一言で、由佳たちはリビングのほうに足を進めた。 「ただい……」 何も聞いていないかのように平静を装ってリビングに入ろうとした3人は、扉を開けた先に見える光景を見て、言葉を失った。 そこには、薫の首に抱きついてキスをする奈津子の姿があったからだ。 ズキン――― 由佳の胸が、味わったことの無い感覚に包まれた。 ズキンズキン――― 奈津子と薫は由佳たちの姿に気付くと、気まずそうに目を逸らした。