嘘つきなポーカー 1【完】


―――…。


「なーんだ、そういう事だったの。」


コンビニに行くまでの道中、和也が付いてきた事情を説明すると、華代は納得したようにそう言って笑った。


「これで良かったんだよな…。」


そう呟く桐島を見て、由佳はため息をつきながら口を開いた。


「あんたさぁ、そんな不安そうな顔するぐらいなら残ってればよかったじゃん。」

「んなこと言われてもよぉ〜。」


そう言って嘆く和也を見て、華代は言う。


「もしかして…桐島くんって遠藤さんのこと好きなの…?」

「悪いかよ!」

「へぇ〜、そうだったんだ。」


華代は目を丸くして言う。


「でも、自分の好きな人の幸せを祈れるっていいなぁ。」

「でも、祈り切れてないからこんなとこで嘆いてる訳だけどね。」


華代の言葉に、由佳がすかさず突っ込みを入れた。