奈津子はあの日以降、由佳たちと一緒に過ごすようになった。
いつもつるんでいた派手な女子集団から抜け、由佳と薫と華代の3人の輪の中に入るようになったのだ。
最初は突然のことに状況が読めず、唖然としていた薫や華代だったが、由佳が事情を話すとすんなり受け入れてくれた。
そして深く関わっていくにつれて、和也の言う通り奈津子は不器用なだけで悪い人ではないのだということも分かってきた。
いつしか由佳も、最初は嫌いだったはずの奈津子に好意を抱くようになっていた。
無論、4人が一緒に居るとクラスメイト、特に奈津子がつるんでいた女子たちからの視線が痛かったが、奈津子はあまり気にしていないようだった。

