嘘つきなポーカー 1【完】


―――…。


次の日、由佳はいつも通り薫と一緒に学校に登校した。

すると、いつも通り華代が由佳と薫の姿を見て近寄ってくる。


「由佳ちゃん、小野寺くん、おはよう!」


とびきりの笑顔でそう言う華代。


「おはよ。」

「おっす。」


由佳と薫が応えると、華代は待ってましたと言わんばかりに嬉しそうに話を切り出す。


「ねぇねぇ、クリスマスパーティーなんだけどさぁ!」


その時、ガタンという椅子から立ち上がる音と共に、ある人物が由佳たち3人のもとに歩いて来る。


3人はクリスマスパーティーの話に夢中でまだその存在に気付いていない。


クラスの人たちが次第に彼女が3人のほうに向かっていることに気付き始め、視線を向けた。