「どうしたの?」 驚いたようにそう尋ねる由佳に、恭平は小さく呟いた。 「このままじゃ、僕は由佳を守れない…。」 「なんか今日の恭ちゃん、変だよ…。」 「…うん、ごめん。でも今はちょっとこのままで居させて。」 恭平は小さく呟いた。 生まれて初めて、恭平は誰かに敗北した。 自分は誰よりも強いと思っていた。 だが、あの銀髪の少年は、自分よりも更に上を行っていたのだ。