嘘つきなポーカー 1【完】



「暗くなってきたね。帰ろっか。」


華代はそう言って微笑んだ。


「そうだね。」

「小野寺くん、遅いね。先に帰るって連絡しときなよ。」

「うん。」


由佳と華代はブランコから立ち上がり、飲み干したジュースの缶を公園のゴミ箱に捨てると、2人で歩き出した。

長い間話していたからなのだろう、辺りはもう薄暗くなっていた。


「でもさぁ、由佳ちゃんから自分のこと話してくれたのって、初めてだよね。」


華代は空を見上げながらそう言った。


「そうかな。」

「うん、私ちょっと寂しかったんだよ?私ばっかり自分のこと話してるみたいでさ。」

華代は笑いながら言う。