おかげで、妹の誕生日パーティーは大成功だった。
すぐに帰って準備できたおかげて、ケーキも焼けたし、部屋の飾り付けもできた。
妹もとても喜んでくれたし、華代は大満足だった。
明日学校に行ったら、笠原さんに声をかけてみよう。そして、お礼を言おう――…。
華代はそう思った。
あそこで由佳が言ってくれなかったら、掃除当番を押し付けられていたかもしれない。
それにしても、由佳が普段自分から進んで話しているところを華代は見たことがなかった。
そんな由佳がクラスの派手な集団の玲香に声をかけるなんて、珍しい。
「もしかしたら、1日中ずっとソワソワしてた私のこと気遣ってくれたのかな?」
華代はそんなことを思った。

