嘘つきなポーカー 1【完】



「それに、ここ最近は小野寺薫が味方になってくれていましたから…」


由佳がそう言うと、松本先生は「そうか。それは良かった。」と嬉しそうな顔をした。


「それで、君は?」


松本先生は、由佳の隣にいた華代に尋ねる。

華代は突然自分に話が向けられ、少し驚いたような顔をして、答えた。


「わ、私は…今日から味方になりました!」


緊張したような声で華代が言うと、松本先生は華代に向かって優しく微笑んだ。


「そうか、よく頑張ったね。」


松本先生のその言葉に、華代は俯いて頬を赤らめた。


「あ、いけない。もうすぐ会議だ。先生ちょっと行ってくるから、適当に休んでるんだよ!」


松本先生はそう言い残すと、急いで保健室を後にした。