優志の家は墓地の近くだった。

玄関へ向かうと優志の母が出迎えてくれた。

「真理さん・・お久しぶりね」

「長い間伺わずにすいません・・」と頭を下げた。

「どうぞ上がって」と優志の父のいる部屋まで案内してくれた。

「今日は来てくれてありがとう・・さぁ座って」

部屋の向こうには優志の写真と仏壇が見えた・・

「お参りさせてくださいね」と優志の位牌に手を合わせた。

「今日は優志も何処かにいそうだな」

「え・・叔父さん?そんなこと言ったら二人が固まってしまいますよ」

と良樹さんが冗談交じりに言った・・。

「あなた!真理さんがいる所でしょ」と怒られていた。

「すまない真理さん」とやさしく笑ってくれた。

「大丈夫ですよ」と笑顔で返した。

「一哉君も元気そうでよかった・・」

「はい・・・連絡もせず、申し訳ありません」と頭を下げた・・

「一哉君・・君も随分苦しんだことは君のお父さんから聞いている・・・ 
 やっと久しぶりに会えたんだ・・本当によかったよ」

「良樹君も何度も家にきてくれてありがとう・・それに約束も果たしてくれた 
 感謝しなくてはいけないの私達のほうだ」

「真理さん・・新な道を進んでくれたんだね・・おめでとう。
 相手は一哉くんだね」

「はい。そうです・・・」だんだん目の奥が熱く涙が出そうなのが感じるが

今は泣いてはいけない・・ぐっとこらえた。

「もしかして・・・優志が一哉君に任せたのかもな・・なぁ母さん」と笑った。

「そうね・・優志ならあの世でやりかねませんね」とやさしく笑った・・