予定は入ってしまうと、時間が経つのが早く感じる。

もう土曜日・・・。

朝起きて、今日は二人ともスーツ姿だった。

朝食も済ませ、1階で良樹さんと待ち合わせた。

コーヒーを飲んで待っていると、良樹さんが降りてきた。

「おはよう~」とりあえず3人でコーヒーを飲んでから出発となった。

「真理ちゃん大丈夫か?」

「ええ・・ばっちりです」

「一哉も?」

「ああ・・」少し元気がない・・

「ま・・行けばなんとかなるさ!」と出発した。

車で1時間・・・優志のねむっている墓地に着いた。

ここはいつも一人で来ていた・・・墓石の前でいつも泣いていた・・・

探さなくてもすぐわかる優志のお墓・・・

「優志・・久しぶり・・」今日は笑顔であいさつをした。

その場でしゃがみ墓石を触った・・・

花を供えて、線香に火をつけた。

一哉がタバコに火をつけて線香の横に置いた・・

「優志・・今日はね一哉と良樹さんも一緒に来たよ・・私ね・・一哉と結婚したの
 報告が遅くなってごめん・・・私の我が儘かもしれない・・・
 二人の事見守って・・・お願い・・」

いつも来ていた時のように、優志に話かけていた・・・

一哉が真理の横にしゃがんだ。

「優志・・ごめん・・・」

一哉の目に涙が滲んでいた・・・

「久しぶりにここに来てこんな報告してごめんな・・
 優志・・真理を幸せにする・・約束する・・ここで
 お前に誓うから・・優志・・こんな俺を許してくれ・・・」
 
二人で手を合わせていたら、後ろから急に風が吹いた・・・

優志?・・何て心の中で思いながら立ち上がった・・・。

「また来るね・・じゃ」その場を後にした・・・