「あっ」 ビク 「どうしたの?」 「手出しや 」 何も言わないで、私は静かに両手を差し出した。 「はい」 ポケットから、何かを取り出し私の手の平に乗っけた。 それは、苺味の飴だった。 「余っとったから」 「くれるの?」 「おう」