「えー!!つまんねーな…んじゃ、他当たるわ」

「また後でね」

そう言って籍崎と田羅河は部屋を後にした。

「さて、と」

山本は二人が遠ざかったのを確認すると
俺に近づいてきた。

「小寺…やっぱりお前は”この道”を選んだんだな」

この道?俺にはさっぱり分からなかった。
だが、俺はすぐに身をもって知った。

シュッ

目の横を金属が滑り、血が伝った
山本の手元を見ると、少し血が着いたナイフが握られていた。

「え?」

俺はすぐに理解した。逃げなきゃ…

こ ろ さ れ る

「ごめんな…小寺
でもな?小寺を殺せば楽にしてやる。って
藤崎に言われたんだ。
誰だって自分が一番…お前にもわかるだろ?」

山本はドンドン近づいて来る。そして壁際まで追いやられた。

「い、嫌だ…やめてくれ…」

俺の抵抗も虚しく

「ごめんな」

グサリッ

心臓を一突きされ、あっけなく死んだ。