とりあえず俺は自分の部屋に行ってみた。
中には、布団3セットと照明がぶら下がってるだけの
殺風景な部屋だった。
ホントに寝るための部屋だ。
窓は小さなやつがひとつだけで、脱出には使えない。
まぁ、元々工場だったから、多分宿直室だと思う。
布団があるだけラッキーだ。
俺が部屋をぐるりと見渡していると背中を叩かれた。
藤崎だと思い、身構えたが、

「よぉ小寺。」

「お前と一緒か~…頼もしいよ」

「よろしく」

「お、おう」

籍崎 山本 田羅河だった。