君と歩く未知

 アタシはその日、美和ちゃんに家まで送り届けてもらった。
アタシはリビングでお母さんの帰りを待った。
お母さんにちゃんと話さなきゃ…
アタシは一つ、絶対に揺るがない決意をしてソファーに座った。
その決意とは…赤ちゃんを堕すということ。
本当はそんなのイヤだよ?
でも、カズくんに迷惑をかけたくないの。
ごめんね、赤ちゃん…
 でも、なかなかお母さんは帰って来ない。
そこでケータイ電話を開くと、カズくんからメールが入っていた。
<今日は楽しかった?
弥生のお母さんに今度挨拶に行きたいんだけど、
いつがいいと思う?
他にも話したいことあるから、
帰ったらメールして!!>
アタシはそのメールに返信をせずにケータイをポケットにしまった。
そんなことをしていると、玄関の鍵が開く音がした。
…お母さんが帰ってきたんだ。