君と歩く未知

　それから一週間が過ぎ、アタシとカズくんは結局連絡が取れないまま二週間が経ってしまった。
　アタシは警察署に行った日から、また一週間学校を休んだ。
「もう単位とか人の目とか気にせずに、しっかり休みなさい」
お母さんがそう言ってくれたことでアタシは救われた。
こういう時は普通、親に心配かけないように健気に学校へ行くものかも知れないけど、アタシはお母さんの優しさに甘えてしまっている…
ねぇ、天国のお父さん、アタシはこれで間違っていないよね？
　でも、さすがに単位が心配ではある。
留年しなきゃならないことになったら、アタシは多分高校自体辞めてしまうだろう。
だって、仲良しのみんなと卒業できないなんて悲しいもん…
…って言うのは言い訳。
本当はカズくんに会いたくて仕方ないから。
連絡が取れないなら、直接会って話せば良い。
だから、アタシは今日から本気で学校に通うことにする。
…まだ男の人は怖いけど、そんなことでヘコたれている場合じゃないって思うの。
今、カズくんと話さなくちゃ…本当に別れることになってしまうよね。
だってまだ直接カズくんから「別れよう」って言われたわけじゃないもん。
だから、頑張る。
どんなに苦しくても、悲しくても、胸が痛んでも。
　アタシは意気込んでアタシの部屋を出た。