不器用な二人









「もう悠ちゃん。大人なんだから、余裕を持てよ」




「ユキさんに悠ちゃんと呼ばれるのキモい」




二人で何かと言い争いをし始めた。



何だか…悠ちゃんマネージャーさんの前では子どもみたい。




こんな姿、滅多に見れない。
…何か悠ちゃんが可愛く見えてきた。




そう思っていると、すみませんと可愛らしい女性の声が聞こえた。




「遅れてしまってすみませんでした!」




そう言って、ぺこりと頭を下げる女性。




相原胡桃…
うわぁ…本物だ…




顔ちっちゃい。
手足長いし、細い…

羨ましい。




「悠斗、出番だ」




「…俺、あいつ嫌いなんだよね」




え、そうなの?
可愛い子だし、礼儀正しいし…いい子だと思うけど…




「仕事なんだから、仕方ない」



「わかってるつーの」




悠ちゃんは溜息を吐きながら、カメラマンの元へ向かう。




隣にいるマネージャーさんは肩を震わせながら、笑堪えていた。




なぜに…?