不器用な二人









「普通に浩太って呼んでいいから」




「…あ、はい…」




戸惑いながら返事をすると、山崎さんはドリンク何にする?とメニュー表を開いた。




山崎さんって何だか人懐こいし、親切だし…



外見はチャラチャラしてても、中身はいい人なのかな?
…優しいし。




「…じゃ、ミルクティーでお願いします」



「OK。ミルクティーね」



そう言って山崎さんは他の人にも飲み物を聞いて、受話器で注文した。




「ねぇ、浩太さんいい人じゃない?それにカッコいいし!」



隣に有沙がやってきて、私にこそっと耳打ちした。




確かに…いい人だけど…



「私、狙っちゃおうかな」



そう言った有沙の目は、獲物を狙う目だった。




おお…さすが有沙。