不器用な二人









悠ちゃんもなかなか折れない。



どうしたら、いいのか。



助手席に乗り、どうしようか考えた。



悠ちゃんは車のエンジンをつけて、私の頭をポンっと手を置く。




「悠ちゃん…」



「そこはさ、素直にご馳走様って言われた方が嬉しいんだけど?」



「…っ」



ふっと微笑む悠ちゃんに私の心臓がぴょんと跳ねた。



こんな近距離で、その顔はやめて…っ




私はどくどくと鳴ってる胸を抑え、途切れ途切れに悠ちゃんに言葉を発する。




「ご…、ごちそう、さま…でした…」




「なんで緊張してんの?」



ははっと悠ちゃんは笑い、どう致しましてと私の髪をわしゃわしゃと乱す。



「…っ」



だから、悠ちゃんずるいんだってば。



私の心臓が痛いくらいに高鳴ってる。

もしかしたら、悠ちゃんに聞こえているかもしれないのに…っ!