「…なに、すごく気になるんだけど」 悠ちゃんは険しい顔をしながら、生地を鉄板の上に流し、もう一つのヘラで形を整える。 ああ、また悠ちゃんにそんな顔をさせてしまった。 せっかく笑ってくれたのに… 昔みたいに笑ってくれたのに… どうして、こう上手くいかないのかな? 「え…っとね、なんか…この店に来るの意外だったというか…」 咄嗟に出た言葉。 でも、さっきからこれもちょっと疑問だったんだよね。