不器用な二人








悠ちゃんは野菜玉と私の分を注文し、お冷に手をつける。




「…どうだ?高校生活は」



「楽しいよ。恭子と有沙と一緒にいるし」



「今日言ってた友達か?」



「そう!」




元気良く返事すると、悠ちゃんはふっと微笑んだ。



悠ちゃん…笑ってくれた。
再会した時以来、ずっと険しい顔だったから…



それにさっきも笑ったよね。



悠ちゃんが笑ってくれるだけで、こんなにも心が温かくなる。