不器用な二人









「ああ、本当…すごく幸せだな」




悠ちゃんは私を包み込むようにぎゅっと抱きしめる。




「美遥のこと、好きすぎてヤバい。もうどうしようもないんだけど」




悠ちゃんに抱きしめられ、しかも好きと言われると、私だって更にすごく幸せな気持ちになる。



たださえ、今悠ちゃんと過ごせるこの時間がすごく幸せなのに。





「私も幸せだよ…」




あと少しで悠ちゃんと一緒にいられるんだよね。



悠ちゃんにそう言うと、悠ちゃんは更に抱きしめてる腕に力を込める。





「美遥、さっきの“好き”は訂正する」




「えっ、なんで…!?なんか私悪いことでも言った…?」




“好き”を訂正する。



それはもうつまり、好きじゃないということでしょ?




私、どこで間違えた?