不器用な二人








「美遥、聞こえないんだけど。ちゃんと面と向かって言わなきゃ」




そう言う悠ちゃんはすごく生き生きとした笑顔だった。





この時の悠ちゃん、すごく嫌だ!




早く言ってと言わんばかりに、悠ちゃんは私の名前を呼ぶ。



いつもやられっぱなしな私だけど、仕返しに言葉を口にせず、私は悠ちゃんにほんの一瞬だけキスをする。




悠ちゃんを見れば、予想通りの反応で目を見開き固まっていた。




だって…普段私からキスしないから、当然の反応と言えば反応。





悠ちゃんの反応を伺っていると、悠ちゃんは急に私を持ち上げたのだ。





「きゃあっ!?ゆ、悠ちゃん!?」




「今のは完璧に美遥が悪いよね」




そう言って悠ちゃんは私を抱えて、悠ちゃんの寝室へと向かう。