「美遥」
悠ちゃんは優しい声で私を呼び、私と向き合うような態勢をとる。
「俺といる限り美遥を寂しい思いをさせるかもしれない。でも俺はずっとそばにいてほしいと思っている」
「悠ちゃん…」
「美遥、俺のお嫁さんになってください」
それは、突然のプロポーズだった。
私はびっくりして、言葉が出なかった。
だって…このタイミングでプロポーズを言われるなんて、思ってもみなかったんだもん。
しかも、二度目のプロポーズを…
悠ちゃんはなかなか反応しない私に苦笑する。
「言ったでしょ?二年前に。また改めて言うって」
「い…、った…」
確かに言われた。
二年前に、私の自宅のマンション前で。


