不器用な二人









「悠斗くん、仕事はいいの?」




「あ、今から行くよ。なんか今日は悪かった…」



「いいのよ。私の方こそ、美遥ちゃんと話せてよかったわ」




また来てねと砂羽さんは私にそう言ってくれた。



砂羽さんってとてもいい人だ。




「はい」



私は砂羽さんに返事をし、ちーちゃんと千里ちゃんの様子を見る。



さっきの拒否がなかったかのように、千里ちゃんはちーちゃんに甘えていた。




「千里って、実はパパっ子なのよ」



「え!?そうなんですか?でもさっき…」



「今日は久々に悠斗くんが来てくれたから、いっぱい遊んでもらいたかったのよ」



そういうことだったんだ。
よかったね、ちーちゃん…嫌われてなくて…




「よかったなあいつ。嫌われてなくて」




あ、悠ちゃんも同じこと思ってたんだ。


砂羽さんは本当にね。とちーちゃんと千里ちゃんを見て微笑ましく笑っていた。