不器用な二人









そう言えば…この人は誰だろう…
ちーちゃんの…お姉さん?



…でも、ちーちゃんって弟しかいなかったよね?



それに…立派な家に住んでいるし…
ちーちゃんが建てたのかな?




「あ、自己紹介まだだったね。和泉砂羽といいます」




「あ…えっと…渡辺美遥です。よろしくお願いします…」




「こちらこそ。貴女のことは高校の時から稚嘉に聞いてたわ」




「高校…の時?」



「地元が俺らと一緒なんだ。砂羽さんは俺よりも三つ上だよ」




悠ちゃんから説明され、私は可愛らしい女性…砂羽さんを見る。




悠ちゃんよりも三つ上ってことは…悠ちゃんは7月誕生日で22になっているから…砂羽さんは24か25ってこと?




…全然見えない。
悠ちゃんたちと同い年に見えるんだけど。



そう思っているとちーちゃんの相手をしていた小さな女の子は、ちーちゃんから離れて悠ちゃんのところへ歩み寄る。




「相変わらず可愛いな、千里は」




悠ちゃんは足元にいた小さな女の子を抱き上げ、膝の上に乗せ二人でじゃれあっていた。




…すごく悠ちゃんに懐いてるんだ。