感傷に浸っていると、有沙はさてと…と言って、鞄の中から今月号の“Sugar”を取り出した。
それは…悠ちゃんが結婚についてのインタビューが載っている雑誌だった。
「あ、有沙…それ持ち歩いているの?」
「今日集まるって言うから持ってきたのよ。でもこの榊原悠斗のインタビューが誰のことを言っているのか、今日わかっちゃったんだけどね」
有沙はそのページを開き、悠ちゃんには一切興味がない恭子も珍しく雑誌を見る。
多分…インタビューを読んでいるんだろう。
「それで?惚気はないの?」
「の、惚気…?」
恭子に雑誌を読ませている間、有沙は私と悠ちゃんに興味があるのか、ぐいぐいとくる。
「どこまでいったの?キスは?したの?」
「…した」
なんだ、これ…
かなり恥ずかしいんだけど…
顔が熱くなるのを感じたが、有沙の興奮は止まらなかった。


