不器用な二人








「だって、美遥の気持ちを知らずに、榊原悠斗の情報を言ったり、合コンに誘ったり…」




「それは私が悠ちゃんのことを言っていなかったからだよ。別に有沙は悪くない」




だって…六年前に悠ちゃんに一回振られてるし、いい加減悠ちゃんへの気持ちを諦めて忘れるつもりだった。



でも悠ちゃんと再会したら、一気に気持ちが溢れて止まらなくなっていた。




二人にそう言うと、有沙は既に泣きそうな顔をしていた。




な、なんで?




「有沙、なんで泣きそうなの?」




恭子が有沙にそう聞くと、有沙はだって…と言葉を繋げる。




「想像したら、すごく辛かったんだなと思って…だって私たち、六年も一緒にいるんだよ?なのに、美遥のこと何にもわかっていなかった…」




有沙の言葉に恭子も私もだよ。と賛同する。



「有沙…恭子…」




「美遥、今度からはちゃんと相談してよね!私も恭子も寂しいじゃん」




「それはさっき私が言ったけど…まぁいっか。美遥、私たちも何かあったら、ちゃんと相談するから」




その時は相談に乗ってよ?と恭子の言葉に今度は私が泣きそうになる。




「二人ともごめんなさい…今度からはちゃんと相談するから…」




「絶対だよ?」




有沙の言葉に私は頷くと、二人とも優しく微笑む。



よかった…
私の友達が、有沙と恭子でよかった…