不器用な二人






泣いた原因を聞いた悠ちゃんは眉を下げてごめんと私に謝り、それからはずっと私のそばに居てくれた。




…今思えば、小学生だった私はかなり悠ちゃんを独占していたんだ。





小学生は正直だ…と思っていると、悠ちゃんはゆっくり目を開いた。






「…あ、悠ちゃんおは、よ…?」




びっくりした…っ
急に目を開けるんだもん。



しかも昼間なのに、今更おはよって…





「…み…、はる…?」



「う、うん…」




そう返事をすると、悠ちゃんは覚醒したのか勢いよく起き上がった。





「え、マジで美遥…?幻覚じゃないよな?」




私の存在を確かめるように私の頬を触れる悠ちゃん。




「うん、またマネージャーさんに連れて来てもらったの」




正直に言うと、悠ちゃんは私の頬に触れていた手でぐいっと頬を横に引っ張る。




「ゆうちゃ…っ」




「またユキさんにノコノコとついてきたの?」




優しい口調に優しい笑顔で言うけど、頬をつねってる時点で怒っているとわかった。



なんで?
久々に会ったのに、説教!?