不器用な二人








「遠慮…します…」




「遠慮しなくてもいいのにー」




いつものマネージャーさんに戻ったけど、もうマネージャーさんの恋愛話を聞く気にはなれなかった。





そう思っているうちに悠ちゃんの楽屋に着き、マネージャーさんはドアをノックした後にドアを開ける。





「悠斗ー生きてるかー」





マネージャーさんの物騒な言葉に悠ちゃんの返答はナシ。




私はマネージャーさんの後ろから覗くように、悠ちゃんの様子を伺う。




あ…悠ちゃん、寝てる…




やはり疲れているのか悠ちゃんは畳の上に寝転がって、規則正しい寝息をついていた。




「人気俳優がこんな無防備に寝ていたら食われるぞ」




まぁそれも見てみたいとマネージャーさんは笑いながら私を残し、楽屋を出て行った。